ゴルフを続けていると、さまざまな教えに出会います。
「頭を動かしてはいけない」
「左の壁を作る」
そして、多くの方が一度は聞いたことがあるのが、
「肩と腕で作った三角形を崩さない」
という教えではないでしょうか。

教わったことを守り、何度も練習して、自分の中に定着させる。それは上達するために必要なことです。
けれど、これまで正しいと信じてきたことが、今取り組んでいるテーマの足かせになっている場合があります。
上達しないのは、努力が足りないからではありません。
今の自分に必要なことと、以前教わったことの順番や前提が合わなくなっているのかもしれません。
なぜ「三角形を崩すな」と教えられてきたのか
以前のゴルフレッスンでは、今ほど動画や計測機器が普及していませんでした。
練習場で生徒が横一列に並び、同じ理論や同じ形を反復することも一般的でした。
その中で、肩と両腕で作る三角形は、身体と腕を一緒に動かすための分かりやすい基準でした。
初心者が腕だけでクラブを動かす、いわゆる「手打ち」を防ぎやすくなります。
LPGAの教本にも、クラブを時計の9時から3時まで動かす「9時・3時」の練習が基本として紹介されてきました。
私自身も、師匠から構えについて厳しく教わりました。
そこでできた張りを崩さずに振ることで、身体とボールとの距離が変わりにくくなり、再現性が高まる。
若い頃は、その形を何度も反復し、多くのボールを打って身体に定着させてきました。
つまり、「三角形を崩すな」という教えそのものが間違っているわけではありません。
手打ちを防ぎ、構えと動きを安定させる入口として、有効な教えだったと思います。
■ 一方で、自然な動きを妨げることもある
しかし、年齢を重ねたり、練習量が変わったりすると、身体の状態も変化します。若い頃と同じように関節が動くとは限りません。
それでも「三角形を絶対に崩してはいけない」と考え続けると、本来は自然に曲がるはずの肘や手首、肩の動きを止めてしまうことがあります。
また、同じ「三角形」という言葉でも、どこに力を入れてその形を作っているかは、人によって違います。
肩で固めている人、肘を伸ばしている人、手首に力を入れている人。
人によって感覚や解釈が違います。
見た目は同じ三角形でも、身体の中で起きていることは同じではありません。
大切なのは、三角形を守れているかどうかではなく、その構えや動きが、今の自分に必要なインパクトにつながっているかということです。
思い込みが外れた瞬間、表情が変わります
実際のレッスンでは、こんな言葉が受講生からよく出てきます。
「三角形を崩してはいけないと思っていました」
「手を返してはいけないと思っていました」
以前受けたアドバイスや、自分で調べて覚えた言葉が、いつの間にか「絶対に守らなければならないルール」になっているのです。
その思い込みが外れた瞬間、表情が変わります。
「えっ、そうなんですか?」
「自分では変なスイングをしている感じがします」
そう言いながら、実際の動画を見ると、
「普通ですね」
「むしろ前より良くなっています」
と驚かれることがあります。
新しい技術を加えたからではありません。今まで自分の動きを止めていた前提に気づき、それを外すことで、身体が自然と動きやすくなったのです。
同じような思い込みは、ほかにもあります
・頭を動かしてはいけない
・ボールを見続ける
・左の壁を作る
・スウェーしてはいけない
どれも、ある目的や段階では有効な教えです。
しかし、言葉だけが一人歩きして残り、本来の目的が分からないまま守り続けると、今の課題を解決する妨げになる場合があります。
これらも、今後一つずつ取り上げていきたいと思います。
逆算ゴルフは、カラダに起きていることから考えます
逆算ゴルフでは、最初から形を指示することはしません。
まず、その人がどのように構え、どのように動き、どのようなインパクトになっているのかを見て、今のカラダで実際に何が起きているのかを一緒に確認します。
「守るべきか、崩すべきか」という二択ではありません。その人のカラダと、今必要な結果から、構造を考えていきます。
一生懸命に身につけてきたものを、すべて捨てる必要はありません。ただ、今の自分にも本当に必要なのか、一度見直してみる。
そこから、ゴルフが急に楽になることがあります。
練習を続けてきたのに変化を感じられない方、自分に合った取り組み方を一度整理してみたい方へ。オンラインで、現在の状態を一緒に確認します。ご相談の場ですので、その場でのお申し込みは不要です。


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