曲がる球を直したい!そのメリットとリスクを考えて「答え」を出す。

レッスンで最近多かった困りごとや課題に、「アウトサイドイン軌道」や「スライス」があります。今日はそのお話しをしようと思います。

先日レッスンを受けてくださったK子さんから、アウトサイドイン軌道を修正して、スライスをどうにか改善したいと希望されました。

私たちのレッスンでは解決したいことや課題に取り組む理由もお聞きします。
「なぜ、改善したいと思っているのか?」と問いかけてみると、

・インサイドからクラブを入れた方がいい気がしている
・そのせいで、距離が損していると感じている
・「ため」を作ったほうがいいんじゃないか?
・それが改善できると、ダフリのミスショットが減ると思う

このような答えが返ってきました。

よくよく聞くと通っているスクールでコーチが後方に立って指導する際にいつも軌道について注意され、「すぐ直ると思うから修正した方がいい」とアドバイスされていたそうです。

スライスの球よりも、インサイドからドローを打てた方が今より飛距離が出る、という考えには私も納得です。

今のK子さんの現状としては、年に数回のラウンドで平均スコア100〜110くらい。ご自身の目標としては以下のことがあります。

・20yからちゃんとグリーンに乗せたい
・40yから1mくらいにピタッと寄せたい
・状況に対応してスコアを縮めていきたい

ここまで聞いた上で、私が提案したのは二つの選択肢です。

① 現在の球筋の特性を活かしたまま、マネジメントしていく

② 軌道を修正することを覚悟を決めて取り組む

②については短期間集中でいいから私のところでゴルフ合宿する覚悟で取り組んでほしいと冗談混じりでお伝えしましたが、それくらい軌道修正は容易ではないと思っています。
修正中のスコア低下やミスショットの許容、練習量がある程度必要であること、など取り組むには覚悟がいると考えます。

①の案は、左に飛び出して右に戻る、または左に飛び出してそのまま左に行くという傾向がありますが悪いことではないです。その曲がり幅を狭めていければ、現在の軌道でも問題ないと感じたからです。
いわゆる「持ち球」がフェードという人と同じです。

持ち球の大切さは上級者になるにつれ重要になると私は思っていますが100切りプレーヤーであっても、理屈を理解してもらった上で軌道修正に取り組むかどうか決めてもらうことにしました。

その結果、K子さんが選択されたのは、①の案でした。
その日のレッスンでは今の動きをより活かせるように、安心して体を動かせるために意識して欲しいことを伝えました。
しっかり自分の軸で立つこと・気持ちよく振ることを意識しながらショットを打って修正していくと、次第に曲がり幅も少なくなってきました。今の上達していく段階では十分な技術だと感じますし、アプローチのショットミスも減少しました。

この先上達していく過程の中で、違う球筋が必要になった時にその技術を身につけていけば良く、K子さんの目標ややりたいことから考えると今回は、軌道修正をすることは優先順位は低いと判断しました。
ただ、それもプレーヤー自身が「何をしたいか?どんなゴルフがしたいか?」その気持ちが一番大切で優先して欲しいことです。
どれが正解というものではなく、自分自身が納得して覚悟を決めて課題に取り組むのであれば、私たちはその選択を尊重してできるサポートをしていきます。

プレーヤー自身の意思で決めていくことが「答え」なのです。

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